変われば変えられる No-2
かんからは子供たちの成長とともに一緒に歩んできたといっても過言ではない。二番目の子が生まれた2ヵ月後にかんからはオープンした。上の子が2歳だった。あの時は母親も元気だったのでお店が忙しいときには二人の子守をお願いしていた。が根っから子供の嫌いな彼女は嫌がりながらもしぶしぶ子供を預かってくれたのだがそれをドコツに体で表すものだから2階に子供部屋を造ったときには子供たちが救われた気がした。それが5年前である。その間に二人の子ができ一番下の子が現在2歳である。忙しいときには4人の子供を2階に連れてきてお店を営業してきたのだが何せ10年と半年間もこのような状態でお店を営業してきたものでこれがかんからのスタイル、常識になってしまっていた。そして、僕の胸の中ではお客さんが4人の子を育ててくれたという甘えも持っていた。しかし、居酒屋に子供を連れて営業するのはおかしいと二人の料理人に注意されそれを止めた。一番上の子も中一になり「お父さん、あたしが面倒見るよ」彼女の言葉を信じてそれを実行している。お客さんの中には「・・・ちゃんは今日いないの」と看板娘の三番目の娘のことを言うのだがやはり子供たちが遅い時間まで居酒屋にいるというのが異常だったのである。それを気づくこともなく子供たちに甘えてきた自分が情けなくなる。しかし、子供たちが傍にいるだけで安心してお店を営業できてきたのも事実であり彼らの成長とともにかんからも成長、進化しなければいけないのである。これからはよっぽどのことがない限りお店にこの子たちを連れてくることはないと思う。変えられることは変えないといけない。