かんから・カン

ボクは大学一年の頃は中学三年の頃から付き合っていた彼女がいた。彼女は沖縄に住んでおりボクは福岡で学生生活を送っていた。今風で言えば遠距離恋愛か。その時に福岡の彼女と少しの期間交際していたのである。そばで聞いていた娘が「お父さん浮気していたの」「結婚もしてないのに浮気はないだろう」そばからヨメが「二股かけていたのね」中２の娘がさも汚いものでも見るような視線でにらむ。ボクも沖縄にいる彼女に後ろめたい気持ちとうそをつく恐怖がふつふつとわき立ち２ヶ月くらいで彼女に会うのを止めてしまった。大学の寮に彼女から電話があっても居留守を使ったのである。今考えると大変申し訳ないことをしたと心が痛む。しかし４５年前のこと完全に時効であろう。正直その彼女とは手も握ったこともない、それ以上のことそれ以下のこともなかった。それを聞いたヨメが「ぜったい嘘、絶対あり得ない」と娘に叫ぶではないか。