かんから・カン

　私は沖縄へ居る頃も、東京の設計事務所へ勤めている頃も象の特集、関係する書籍を読み続けた。知れば知るほど彼等の建築の手法、思考等に興味を抱く。そして何よりも「私の愛する沖縄」が大好き人間だった事、その上沖縄の多くの作品（この表現は大嫌いなのだが）を手がけていて、その当時は「名護市庁舎を世界コンペにて一等に選ばれ設計中」との情報も仕入れていた。
　長文をなってしまったがインドから帰り電話帳で「設計事務所」のページをめくり「象設計事務所」をつき止め電話する。誰からの推薦状もなく、無謀な行為だと知りつつも「行動あるのみ」で持てるだけの勇気をふりしぼって「上原といいますが沖縄から来ました。そちらで勉強させて下さい。お願いします」とだけ伝えた。が相手の方は「こちらの象ではなく別の象ではないでしょうか」と、とんちんかんな返事。思いがけない答えに僕は「エーエー？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2010年1月13日（水）